私たち人間は、誰しも最後の時を迎えます。
生きている以上死ぬことは避けられないですよね。私が介護で最も悲しいのは、『時間』の制限により、きちんとお別れが出来ないことです。
どういうことかと言いますと、たくさんの患者様がいる中では、人手の足りない現場に早く戻らねばならず、エンゼルケアにも時間が掛けられないということです。
私は、亡くなられた患者様は自分が亡くなっていることに気が付かないのではないかと思っています。
何故なら、歳を取っている方は急変することが多いから。
寝る=死ぬのと同じというのは聞いたことがありますか?
普段の睡眠は、死んだ時と同じ状態であるのだそうです。私たちは亡くなる時の為の練習をしているのだと言われています。
眠っている時は心地が良く、夢から覚めなければ良いのにと何度思ったことか…。
患者様にしてあげられることは、亡くなっていることに気付いてもらう為にも、心からその方の気持ちに寄り添って最後まできちんとやってあげることです。
それが体を拭いたり、身なりを整えるだけではなくて、その方が安心して天国へ行けるように心地の良い気持ちになってもらいたいと思ってます。
いつか人手不足が解消され、エンゼルケアにも長い時間を掛けて、ご家族との最後の時間を大切に出来たら良いなと願っています。
亡くなったらどこに行くのか?
誰しも疑問に思ったことがあるかもしれません。
人は亡くなったら、成仏している方は海に帰り、未練を残した人はその場に留まるのではないかと思っています。
赤ちゃんの頃、お腹の羊水(お母さんの子宮内膜の中の水)で大きくなります。
命が誕生するまで私たちは水の中で生きていたのです。
地球はまるで母のお腹で、海は羊水のようだと思いました。何故なら海にはたくさんの命があるから。
だからもう一度海に帰り、新しい命の誕生に向けて準備するのだと考えています。
まるで宗教のようなお話ですが、命というのは本当に尊く、神秘的なことのように感じます。
まとめ
命ってなんだろう?って生きてる間はずっと考えるかもしれません。
考えれば考えるほど、答えを探そうと必死になっている方もいると思いますが、結局答えはないのです。
人によって死因は様々で、その時の気持ちも違います。
その場のあり方で命の形は変化して、どうなるのか、どこにいくのか、消滅するのか、新たな生を受けるのか、しばらく休息を得るのか、それとも霊として残るのか…、全然変わってきます。
人間のような知能を持たない動物たちは、そのようなこと考えないでしょう。
選択肢がある人間なら、何にでもなれるのです。
少しでも良い選択をしてもらう為にも、私はエンゼルケアを大事にしたいです。